スクリュー圧縮機の高精度検査

高い精度と使いやすさを兼ね備えた測定法

スクリュー圧縮機は、世界中の多くの大規模な産業活動の原動力となる圧縮ガスの生産に広く使用されており、常に需要があります。しかし、スクリュー圧縮機の一部の部品は非常に厳しいプロファイル公差を満たす必要があるため、メーカーとしては生産スループット向上を目指す場合、精度を犠牲にすることはできません。

スクリュー圧縮機の性能に精度が重要となる理由の一つには、互いに噛み合う螺旋形ローブと圧縮機ハウジング内のチャンバの間で、空気を圧縮する容積式ロータリー設計が使用されていることが挙げられます。スクリュー圧縮機の性能とエネルギー効率のカギとなるのは、圧縮機に空気を送り込む2つのスクリュー型ローターの最適な相互作用です。2つのローター間で激しい接触が生じた場合、気流の効率が低下し、より多くのエネルギーが消費されてしまいます。

同時に、最大圧縮を達成するためには、2つのローター間のクリアランスは、空気が入る部分の方が出る部分はより大きく、ローターと圧縮機ハウジングの間はより小さくする必要があります。つまり、通常ローターで許容されるフランクとプロファイル公差は、10°μmから16°μmの範囲です。

不合格品を防ぐフィードバック

ローターは単一部品としてフライス加工されるため、不合格につながるミスを防ぎ、材料の無駄と生産時間の浪費を避けることも重要となります機械的な精度に加えて、スクリュー圧縮機がかかわる業種は、エネルギー、航空宇宙、自動車および食品生産におよび、高いレベルの信頼度および性能が求められます。スクリュー圧縮機は、多くの場合特に自動化環境で、昼夜を問わず産業機械を動かす圧搾空気を生成します。

スクリュー圧縮機メーカーは、非常に正確な三次元座標測定機(CMM)を選ぶことで、顧客に要求される精度・性能水準をコントロールする能力に、確信を持つことができます。工作機械にエラーが発生した場合には、品質管理技術者が速やかに識別し再発防止に取り組めるよう、クローズドループプロセス内で、様々な工作機械の修正データを迅速に提供できるCMM ソフトウェアが重要です。

特にフライス削り跡のある表面でスクリュー圧縮機用の測定ソリューションは、光学センサーと接触式センサーの両方を組み合わせる必要があります。接触・非接触測定を迅速に切り替えできるセンサーを選ぶことによって、スクリュー圧縮機メーカーでは、さらにスループットを増強し、汎用性を拡張できます。

精度の保証

Accuracy+およびThroughput+オプションによる増強が可能なLeitz PMM-C Flexibility CMMは、非常に厳格な形状公差によって要求される、高い測定精度を提供することを目指しています。非常に短いサイクル時間と最適なスループットを保証する、4軸スキャンモード回転テーブルを含む特徴を持ち、すべての側から、ローター形状のプロファイルを正確に捕らえることを可能にします。また、Leitz PMM-C FlexibilityにHP-O Hybridのセンサーを装備することにり、高い精度の接触式測定と、光学式センサーの間の切り替えがよりシンプルになっています。周波数調整された干渉計による光学距離測定に基づいて、HP-O Hybridのセンサーは、まさにハイレベルの精度、スループットおよび柔軟性を組み合わせています。

捕らえた計測データは、迅速かつスマートに共有する必要があります。QUINDOSは業界をリードするHexagonのCMMソフトウェアで、メーカーに強力な解析ツールを提供します。これにより、工作機械などの他のシステムでも必要不可欠な測定データを、迅速に入手し、メーカーが効率的なクローズド・プロダクション・ループを構築できるようになります。QUINDOSスクリュー圧縮機モジュールは、スクリュー回転子の横断面と軸方向の正確な検査を可能にします。これは、輪郭の実測値と公称値の比較、最良フィット、およびリード、ピッチ、ルートおよび歯先円の評価が含まれます。

Leitz PMM-C Flexibility CMM、接触・非接触式センサーおよびQUINDOSソフトウェアを組み合わせることによって、スクリュー圧縮機メーカーでは、測定データの高速で正確な収集、分析および交換により、大きな競争的優位性を獲得することができるのです。