Actran 汎用音響解析ソフトウェア
汎用音響解析ソフトウェア。音響解析(内部音響、外部放射音、振動騒音、流体騒音、時刻歴音響)を幅広くサポートします。 *現在、MSC SoftwareはHexagonグループです
Actran|音響解析ソフトウェア
音響シミュレーションのゴールドスタンダード
製品見積
Actran (音響解析)について
Actranは音響、振動音響、航空音響などの問題を解決する最高級の音響解析ソフトウェアです。Actranは、自動車メーカー、サプライヤー航空宇宙・防衛企業、消費者製品メーカーなどに採用され、設計における音響性能の理解と改善を促進します。
豊富な材料モデルライブラリ、無限要素を含む完全な要素ライブラリ、大規模な問題を解析する高性能ソルバーを装備。ユーザーフレンドリーなGUI (=Actran VI) はActranの解析機能を完全サポート。必要に応じて柔軟なカスタマイズが可能で、Actran操作を熟知しない設計者でも利用可能に。
Actranはそのモジュール性から、用途と要件に基づいて、オプション毎に導入することができます。
Actran Acousticsは、Actranソリューションの基本となるモジュールです。基本の音響解析ツールとして使用できるほか、Actran VibroAcoustics、Actran AeroAcoustics、Actran TMなどの高度なモジュールを利用する前提条件にもなります。このモジュールには、以下のようなロバストな機能があります。
- 内部音響および外部音響解析
- 周波数応答解析、時刻歴応答解析
- 反射、減衰、吸音、遮音を表現、解析的音源や試験結果を音源として解析可能
- 多孔質材料モデル(Biotモデル)のインピーダンス条件を用いて吸音特性をモデル化
- 無限要素を使用した放射音を解析し、遠方の音圧分布を解析
- 流れ場や温度場、材料の減衰を考慮した解析が可能
- 外部解析結果(振動解析結果、流体解析結果)(時刻歴応答、周波数応答)を音源とした解析
- 応用例(オプション利用を含む):
- 車外騒音、近接接近通報音など
- 振動構造物による放射音: エンジンおよび周辺部品(吸排気系)、モーター、など
- マフラー、サイレンサーなどの吸排気音
- エアコンユニット(HVAC)と空気分配システム(伝送マトリクス係数の計算)
- 自動車、列車、航空機の乗室や住居における吸遮音や音響伝播
- 平均流量または温度勾配を持つ流れ場での音の伝播
- 各種ホーン、スマートフォン、補聴器、楽器、スピーカーなどの音響機器
音響解析とは
音の基本特性(伝播、干渉、反射、吸遮音など)を考慮した解析により、目に見えない『音』を見える化することで、音響現象を理解することを可能にします。
有限要素法による音響解析は、構造解析同様、設計の初期段階で解析を行い、早期に設計にフィードバックすることを可能にします。
製品の性能を高めるには、騒音源の役割と、考え得るあらゆる伝達経路を把握することがエンジニアに求められます。このような騒音はモデルのかなりの領域に及ぶことから、構造物と流体の相互作用を考慮できる効率的なソルバーとロバスト性の高い技術を用いることが重要です。有限要素および無限要素に基づくMSC Software社の技術は、馴染みのあるFEA(有限要素解析)技術を採用しているため、直感的かつ簡単に使用できます。また、有限要素構造解析コードとの連成も容易なため、構造と流体間の連成相互作用の解析にも役立ちます。
MSC Software製プロダクトは、様々な音響モデリングに使用されています。
- 定常音および対流音
- 車両の内部または外部音響の解析
- 柔軟壁透過のモデリング
- 多孔質媒体による吸音の予測
- 2次元、軸対称、および3次元解析
- 粘性熱損失や吸音などの消散機構
- 非一様な平均流上での音響伝播と放射音
- 複合材モデルによる複合多層構造物のシミュレーション
- 直接応答法およびモード重ね合わせ法
- 圧電材による活性構造物のモデリング
- 複合流や温度勾配などの不均一性
- 基本調和解析
- 平面、球形、および円筒形の波源と入射平面波による導管の励振
- 不連続Galerkin法
- 過渡CFDに続く放射音
- Visco-thermal要素による薄い空気層または薄肉チューブのモデリング
- 流動効果を含むライナーの正確なモデリング(Myers-Eversman定式化)
- 入射音響導管モードによる励振の定義
業界別使用例:
- 航空宇宙:操縦室および胴体による音響伝達、エンジン室ライナー、胴体および操縦室の防音、ECS(環境制御システム)、APUおよびECS出入口の消音器、後縁、ソーナー、ヘリコプタのタービン騒音、離陸時のロケットペイロードのランダム動的応答、ソーナー
- 自動車:パワートレイン、トリム設計、風騒音、エンジン部品、コンプレッサ、吸気マニホルド、エアフィルター、バルブカバー、バフリング、電動機、スピーカ、マフラー、タイヤ騒音、消音器、高圧分配ダクト
- 消費財:電話、ハンズフリー通信、ヘッドセット、スピーカ、補聴器、楽器、洗濯機、冷蔵庫、掃除機
- 電子:ディスクドライブ、携帯電話、カメラ、液晶プロジェクタのファン
- 機械:ターボ機械、HVAC、芝刈り機および農業機械、排気システム
放射音の解析
プロトタイプ開発の前に重要な問題を識別するため、流体または密閉空洞での放射音を解析します。
豊富な音響解析機能により、音響モードの抽出、放射音の解析、吸音壁のモデル化、ダクト内の音響伝播の検討、吸気と排気ラインが可能であり、または建物、航空機、自動車の分配システムにも対応しています。
振動騒音の解析
隣接する流体と構造振動の相互作用を検討するために、関係する構成要素の挙動と流体をモデル化する必要があります。MSCのソフトウェアでは、環境への騒音放射を解析するために、内部音響などのキャビン騒音や外部音響問題を解析することができます。減衰挙動に対して、トリム部品の適切な構造材料特性とともに、複雑で現実的な境界条件を組み込むことができます。
流体騒音の解析
流体騒音は、流体内の乱流および流体内での伝播などの騒音源によって生成される騒音に関係しています。一般的に使用されるCFDコードで実行される流動シミュレーションの流体音源が回収され、流体騒音を計算するために使用されます。また、この機能を振動騒音と組み合わせることで、複雑な構造-流体連成騒音問題をモデル化することができます。