エアロフォイルを数分で測定

高度なレーザースキャン技術により、素材や表面仕上げに関わらず、ブレ ードのプロファイルを高速かつ正確に測定可能

エアロフォイル・ブレードの検査は多くの時間を要します。  非常に高いレベルの精度および正確性を必要とするため、品質管理は生産プロセス自体とおおよそ同じ時間がかかります。 エアロフォイルあるいはタービンブレードの形状は、広範なアプリケーションで劇的に異なっています。 これらの特徴には固有の許容差があり、潜在的なきずは、空気力学特定の変化により、燃料非能率を引き起こすおそれがあります。 特に損耗からのフラット・スポットのように名目上の形状と実際の形状のリーディングエッジ形状の相違によりこうした問題が発生します。 さらに、ブレード自体にも危険なホット・スポットを引き起こす場合があります。 GLOBAL Speed 三次元座標測定機(CMM)とあわせて、HP-L-10.10レーザスキャナはエアロフォイル・ブレード全体を迅速にカバーし、ほとんどの材質や表面仕上げも容易に測定できます。

エアロフォイル検査に必要な精度のレベルを達成するため、通常の方法では触覚測定戦略が用いられています。 これは高精度ではありますが、直線的な動きの中でワークの表面に沿って物理的に接触するのは時間がかかり、場合によってはブレードにダメージを与えることもあるということからです。 

今後数年で、さらに40,000航空機が必要となることが予測され、航空宇宙産業では、より高速な品質管理が求められています。 エアロフォイル・ブレードの部品検査で、従来の非接触測定システムは、柔軟性、精度およびスループットの3つの要因で 妥協点を含んでいました。 HP-L-10.10レーザスキャナはこの妥協点の問題を解決します。 短時間で複雑なオブジェクトをスキ ャンし、毎秒最大600,000ポイントをキャプチャすることができます。 それに加えて、レーザーラインスキャン技術の優れた処理能力と高いポイント密度により、真の意味での効率化が実現しました。 

 

非接触ブレード測定はよりスマートに

これまで部品の表面の反射率および屈折率が変わる部分では、CMM(三次元座標測定機)オペレーターは検査に先立って部品にスプレーを塗布するなど特定の調節を行う必要がありました。 手動のプロセスは容易には反復できず、表面のスプレー缶の塗布は測定精度にも影響します。 HP-L-10.10レーザスキャナは、Hexagonの系統的高知能ノイズ除去(SHINE)テクノロジーでこの必要性を除去します。 SHINEは、航空宇宙分野で一般的な反射面からも高品質で高精度なデータを収集する機能を提供することで、航空宇宙メーカーに貢献しています。 

非接触測定のため、反射面のある新型ブレードでもマークが残る心配はありません。 このセンサーは高い光学系ダイナミック・レンジで手動調整が不要で、異なるブレード表面間を容易に移動しスキャンできます。 このソリューションによりわずか1時間で、エアロフォイルの多数のセクションをスキャンすることができます。 これにより、検査のボトルネックが大幅に解消されることが期待されます。

CMMとレーザー・ライン・スキャナーを使用することで、発電用の小さなコンプレッサーから大きなタービンブレードまで、異なるサイズのブレードすべてを容易にスキャンできます。 このセンサーは長いレーザー・ライン(最大90mm)を使用します。 これは、短い時間でブレードの全表面をスキャンできることを意味します。 さらに、柔軟なスタンドオフおよび可変スキャン速度を提示し、重要な場所でより綿密な検査を必要とする場合、レーザー速度を落してズームインし、高い点群密度でスキャンできます。

 

視覚表示によるサポートと報告

このソリューションの独自の特徴は、視覚表示によるサポートと報告機能が増強されている点です。 スキャン完了後、ユーザ ーはソフトウェアでワークのカラーマップを生成できます。 外観検査がはるかに容易になり、ここから、オーバービューカメラ(OVC)が問題のあるエリアを撮影できます。 このような写真の添付は報告書とプレゼンテーションにおける理想といえるでしょう。 その場で撮影した画像をキャプチャして共有することで、設計、エンジニアリング、生産の各プロセス間のコラボレーションが促進されます。 OVCの写真はディスカッションに情報を提供し、設計または生産プロセスにおけるエラーを見つけ、修復する業務をサポートします。

完全なソリューションとしては、Hexagonの代表的な計測ソフトウェアPC-DMISのアドオンであるBladeで、検査プロセス全体を制御することができます。 PC-DMIS Bladeは産業と共同でエアロフォイル・メーカーのためのターンキーソリューションを形成するために開発されています。 

PC-DMIS Bladeで、生産および品質管理技術者は、シンプルなユーザ・インターフェース内で、エアロフォイルの複雑な形状を測定することができます。 異なる測定ルーティンのセットアップも簡単です。プロフィール、平均キャンバ・ライン、端厚さ、コードおよびねじり角度のようなブレードの重要な特性を容易に構成し、検査の報告を行うことができます。 

HexagonのManufacturing Intelligence Divisionの製品を組み合わせることで、この複雑な品質検査プロセスをより速く、よりシンプルに、よりスマートに行うことができます。

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